「意外とって何ですか。私が姫だからおしとやかだろうって思ったの?」
少し頬を膨らませるサフィーア。
そんな愛くるしい表情をする彼女に、シャールカーンは素直な賛辞を送った。
「怒った君も可愛いよ。夢でないなら、結婚してくれる?」
「私、知り合ってすぐ迫ってくる殿方は嫌い。見た目しか見てくれてないんだもの」
それに敵国の王子だ。
結婚なんて、それこそ夢の話だろう。
「確かに、俺の妻選びの条件は中身よりも美が重視だったけれど…君は心も身体も魅力的なようだ」
長い黒髪を首元から背中にかけて優しく梳かれ、サフィーアの身体は意思に反してビクリと震えた。
何かを期待するように。
「やっ…」
そんな自分に気づいて腕から逃れようと腰をくねらすも、逆にガッチリと押さえ込まれてしまう。



