砂漠の夜の幻想奇談


「恐れながら、この男は宦官ではございませんので…」

「王である俺が特別に許すんだ。別にいいだろう?」

シャールカーンがハッキリ言ってもなお、監督官は躊躇うように視線を泳がせる。

「いえですが、しかし…」

特例を許したくないのだろう。

面倒事が起きたら責任を負わされるのは監督官である彼だ。

察した王は優しく言った。

「監督官、何か不祥事が起きたら責任は俺が取る。頼むから見逃してやってくれ」

頼むから、と王に言われてしまったら流石に許可しないわけにはいかない。


「……わかりました。特別ですよ?」


やっと渋々OKを出してくれた。

「ありがとう監督官!」

「感謝致しますっ」

シャールカーンは微笑み、カシェルダは膝をついて礼をした。