「アブリザ王妃様が不名誉なことになりましたから、そこをついて貶めてくる、とも言ってました」
「そう、か……。今、カシェルダはどこに?」
「街に出てるはずです。市民達に噂を広めたのもカシェルダなんですよ!王子が継承権を剥奪されるらしいって触れ回ったら、幸いなことに沢山の人達が抗議の声を上げたんです。ほら、見て下さいよ!門の方!」
示された方を見遣る。
遠目だが、門に集(タカ)る市民達の様子を見ることができた。
「シャールカーン王子の権利だけ奪うなんざ不当だぁ!!」
「立派に太守を務められるお方だ!王にだってなれるさ!!」
「王様は強い方がいいわ!シャールカーン様は戦上手だから、あたし達を護って下さる!」
「そうだよ!敵が攻めて来たってシャールカーン王子が王なら心強い!」
口々に訴える人々。
最初は継承権の剥奪に対しての不満だったが、次第に彼らの発言は「シャールカーンを王に望む」というものに変わっていた。



