「ん?確かにルーム人から見れば異教徒だが、そんなに怖がることはないだろう?我らはキリスト教徒と違って異教徒を問答無用で虐殺したりしない。抵抗さえしなければ寛大に扱うよ」
言葉で優しく説明しても彼女の震えるはおさまらない。
「それとも、君には特別異教徒を恐れる理由でもあるのかな?例えば…我々と戦って親が亡くなったとか…」
「違うわ…」
弱々しく首を振るサフィーアに、シャールカーンは甘く強く、抵抗を許さない声音で囁いた。
「じゃあ何かな?教えて」
耳で感じ、サフィーアの背をゾクリと駆け抜ける快感。
(あ…この人、薔薇の香りが…)
さらにシャールカーンのまとう薔薇水の香りがサフィーアの思考をおかしくさせる。
まるで美酒に溺れたように。



