砂漠の夜の幻想奇談



(え?そう、なの?)


「だから観念して俺に抱かれて。精一杯、優しくするから…俺に身を任せて」


再び押し倒され、視界がシャールカーンでいっぱいになる。

逃げられない――。


純白の衣がスルリと脱がされ、雪のような真白き肌が徐々に露わになる。

曝した肌を撫でられ、慈しみを受ければビクリと反応するサフィーアの身体。

思わず声を上げそうになった時、シャールカーンのキスで唇が塞がれた。


「フッ…危ないな。ずっと口づけていないと…」


声、微笑。

指、舌。

唇、瞳。


シャールカーンのそれら全てから愛撫され、酔わされる感覚。

緊張と不安でいっぱいいっぱいだったサフィーアの心は自然と蕩けていった。