「ん?どうした…?」
軽く目を見張る。
当たり前だろう。
ここまで来てまさか押し返されるとは。
「サフィーア…?」
身体を起こし彼女の様子を観察していたら、サフィーアは寝台の上でチョコンと正座した。
(待って待って待って!心の準備が!ぬ、脱がせるって…そんな…!)
頬を紅潮させてシャールカーンに上目遣い。
(どうしようシャール!私やっぱり、こんなこと恥ずかしい…!)
潤んだ瞳が意図せずシャールカーンの欲を刺激する。
たぶん初めての行為に戸惑いや不安があるのだろうと感づいた彼は、自分の欲を抑えながら深い深い溜息を吐き出すと、サフィーアの髪を撫でて諭すように言い聞かせた。
「サフィーア、いいか?新婚初夜に俺がやることやらないとサフィーアを侮辱したことになるんだ。わかる?」



