砂漠の夜の幻想奇談


「貴様が魔神…?姫、疑いたくはございませんが、確かですか?」

無礼を承知で聞き返せば強く頷くサフィーア。

カシェルダは自分の主を信じた。

「来い。貴様」

「あら怖い。無作法な男」

「斬り殺されたいか、魔神」

「駄犬よ。そんなんじゃモテないぞ」

「やっと本性をあらわしたか。変態ストーカーめ」


女性バージョンのままニヤリと笑むダハナシュを引っ張るカシェルダ。

強制退場となるも、サフィーアに「バイバイ」と手を振ることは忘れない。

ダハナシュに小さく手を振り返しつつ、サフィーアは先程のセリフを思い返していた。



――この無垢なる身体が今宵、純潔を失うかと思うと酷く心が憂鬱になる



(それって、つまりは…)


考えて赤面。

サフィーアは今夜の初体験を思い、緊張で身体を震わせた。