「はあ?警備兵が足りない?今日は警備兵だって休みっしょ!パアッと酒飲もうぜっ。なあ!」
「考えがあまっちょろい!こんな浮かれドンチャン騒ぎをしている時こそ厳重な警備が必要なんだ」
トルカシュとカシェルダの会話を第三者のルステムは黙って聞いていた。
主であるノーズハトゥから頼まれて屋敷の警護に当たることとなったわけだが、同僚が喧しくて疲れてくる。
「大事なお姫様の結婚式だから普段より過剰になるのはわかるけどさー。カシェルダもちっとは羽目を外してドンチャン騒ぎに加われ~!」
「うぷっ!?」
トルカシュが片手に持っていた酒瓶をカシェルダの口に突っ込んだ。
無理矢理に酒を飲まされ、案の定むせる。
「ゲホッ、貴様…!俺に酒を飲ませるな!」
「え?なんで?もしかして~、カシェルダって酒に弱い?」
「…………顔洗ってくる」
クルリと背を向けて中庭へ向かうカシェルダをルステムはジッと目で追った。



