砂漠の夜の幻想奇談



 さて、お待ちかね。

とうとうサフィーアの将来を左右する決勝戦が始まった。

両軍、大将を先頭としてV字形に整列し、角笛の合図と共に馬の腹に拍車を入れる。

「突撃だ!!突撃~!!」

「騎士様~!頑張ってぇ!!」

一騎打ちの時よりも凄まじい観客席からの声援。

BGMにはラッパの音や太鼓の小気味よい連打が鳴り響く。

会場は多いに盛り上がっていた。


「はああっ!!!!」


先頭を行く大将同士が、まずぶつかり合った。

続いて、次から次へと他の騎士達も突撃を始める。

団体戦と言えども大将が自軍を統率するわけではない。

皆、バラバラに闘いたい相手と闘っていた。

ゆえに、列はすでにグチャグチャ。

カシェルダは大将よりも前に出ているし、トルカシュはシャールカーンの左手側でルカスと闘っている。