「勝者、カシェルダ!」
審判のカムルトスが立ち上がり、高らかに告げる。
こうして最初の一騎打ちが終了した。
「成る程。スマートに決めたね」
観客席から飛んでくる歓声を聞きながらシャールカーンが独り言をこぼす。
短時間で勝ちに持っていったカシェルダは、やはりこの競技に慣れているのだ。
「俺も、お姫様にいいとこ見せないとな。だろう?バルマキー」
「おっしゃる通りで」
従者として横に立っていたバルマキーが恭しく答えた。
「なら、次に名乗りを上げてくれ」
「えっ、私がですか?」
「だって、さっきルカスは従者に言わせていただろう?多分バルマキーが言うのが正解だよ」
「御意…」
あまり目立ちたがり屋ではないバルマキーにとって、気が進まないことこの上ないが、主の命令ならば仕方ない。
カシェルダが自軍に戻ったのを確認してからコホンと咳ばらいを一つ。
「えー、お伺い申します!我が主シャールカーン様と一騎打ちを望まれる騎士殿はいらっしゃいますか!」
すると、すぐに前へ出て来た者がいた。



