「お伺い申す!我が主と一騎打ちを望まれる騎士殿はおられるか!おられたら進み出られよ!」
このようにして呼び掛けるのがルールとなっていた。
これにルカスの敵軍であるシャールカーンチームの騎士が応えなければならない。
「まずは俺が行く」
シャールカーンの傍にいたカシェルダが進み出た。
「初めてのお前に見本を見せてやる」
「おや、優しいね」
クスリと笑うシャールカーンを無視してカシェルダは広く空いている競技場の中央へ馬を歩かせた。
一対一でルカスと向き合う形になるも、互いに突進できる程度の距離を保ち、兜を装着。
従者から槍を受け取り構えると、少ししてスタートの角笛が鳴った。
(始まった!!)
今まで静かだった場内が観客の声援で溢れる。
サフィーアはきつく両手を握り締めた。



