「あんまし…良くはないよね」
「ルカスがカシェルダを目の敵にしていますからね」
そしてテオドールは、カシェルダとルカスが義理の兄弟だとアッサリ暴露した。
「兄弟!?」
シャールカーンだけでなくサフィーアも口をあんぐり開ける。
「拾われたんだって。カシェルダが。だからルカスは面白くないんだよ」
「優秀なカシェルダとすぐ比較されてしまうのが気に食わないみたいです」
他人の心情を察するのに疎そうなテオドールが気づく程あからさまなのか。
シャールカーンは少しばかりルカスに同情した。
一方、サフィーアは遠くに見える護衛官をボンヤリと視界に入れていた。
(カシェルダ…拾われたってことは、本当の家族はいないの…?)
また謎が増えてしまった。
サフィーアが軽い溜息を吐き出す。
と、それを横目で見ていたシャールカーンが葡萄酒に手を伸ばした。



