ゆえにサフィーアの発声禁止理由も語れない。
「ふーん…」
ミロンは胡散臭い相手に投げ掛ける眼差しでカシェルダを見つめたが、どうやら諦めたようだ。
それ以上の追及はしてこなかった。
やれやれと、護衛官が心で安堵の溜息をついた時――。
「おいっカシェルダ!!オレの相手をしろ!」
唐突にルカスがドカドカと足音を響かせやって来た。
「チッ、今度はお前か」
ちっとも落ち着いて休憩できやしない、と彼の顔には書いてある。
しかし意外にもカシェルダはルカスの誘いに応じた。
「行って参ります、姫」
(頑張って!)
パンの残りを一気に口内へ突っ込み、練習場へ。
「ねえ、カシェルダと彼ってさ。仲が良いの?悪いの?」
パンを食べながらシャールカーンがテオドール達に問い掛けた。



