砂漠の夜の幻想奇談


サフィーアの隣には王様と王妃様。

シャールカーンはアフリドニオス王に向かって一礼した。

「お招き頂き、ありがとうございます」

「客人を持て成すのは城主として当然のこと。さ、私の隣に座りなさい」

そう言って王は自分の右隣を示した。

ちなみにサフィーアと王妃様は王の左隣にいる。


(うぅ~、シャールが父上の隣に座ったら顔が見えないわ…!)


間にいる大人が邪魔だ。

文句を言いたいが、父母にどいてくれなんて言えるわけがない。


(せっかくオシャレしたのにな…)


小花柄が可愛い紅のドレス。

見て欲しいがシャールカーンの席からでは視界に入らないだろう。

壇上に上がる異国の王子を眺めつつ、サフィーアは小さな溜息をついた。