砂漠の夜の幻想奇談


相変わらずサフィーアは紙と筆で会話を繋ぐ。

王妃様はラテン語が読めるので問題はなかった。


「それにしても…シャールカーン殿は素敵な殿方ですね」

唐突にそんな話題が飛び出した。

ドキリとするサフィーア。

「カシェルダから彼の結婚申し込みを聞いた時は反対だったけれど、お会いしてみて彼でも良いと思いました」


(母上…!)


「異教徒だから王様はあまり良く思っていないみたいだけど、私は貴女と彼を応援します。結婚するなら、好きな殿方としたいでしょう?」

嬉しさをアピールするため、話のわかる母親にサフィーアは抱き着いた。


(ありがとう!母上なら応援してくれるって信じてたわ!)


「ふふ、そうだわ。今夜の晩餐はシャールカーン殿もご一緒ですよ。綺麗におめかしして行きなさいね」


(うん!)


ウキウキ気分でサフィーアは頷いた。