憂鬱そうな表情を見せてから、出入口の近くに立っているカシェルダを鋭い眼差しで見つめる。
「カシェルダ。ジェドラーンを連れて行けと言った理由はこれかい?知っていたのか?馬上槍試合をやらされると」
「……確証があったわけじゃない。だが王様は、お前がここに来るなら何かしら勝負ごとをさせるとおっしゃっていたからな。馬上槍試合はやらされるだろうと予想していた」
カシェルダは腕を組み、石壁に寄り掛かった。
「乗り慣れた愛馬の方が闘いやすいだろう?」
「ああ。ジェドラーンは最高の軍馬だしな」
余裕そうにクスリと笑う。
「しかし、俺に助言するとは…。俺を応援しているみたいじゃないか」
カシェルダはサフィーアとシャールカーンとの結婚を反対している。
それなのに、自分に有利な情報をくれたことがシャールカーンには引っ掛かった。



