砂漠の夜の幻想奇談


だからシャールカーンも下がらせたのだ。

納得したところでサフィーアはうーむと考えた。


(どうすればいいかしら…?原因は私よね。私がシャールの傍にいるから…)


自分が退けば円く納まるのではないか。

だが、サフィーアだってシャールカーンと一緒にいたい。

すごすごと引き下がるつもりは毛頭なかった。


(なら……)


サフィーアは筆を持つと、自分なりの解決法を書き出した。


(当たって砕けろよ!!)


強調するようにデカデカと書いたラテン語の文字を、王妃と従者に突き付ける。


「……シャールカーンに、告白する…?」


アブリザ王妃が書かれた内容をゆっくり声に出した。

「告白って……姫がですか!?」

驚くルステムにニッコリと微笑み「もちろん」と頷くサフィーア。


(好きって伝えてないんでしょ?なら伝えなきゃ!それでシャールがどんな反応するかはわからないけど、ウジウジしてハシーシュなんか呑むよりよっぽどマシだと思うわ!)