(え……?)
サフィーアの目が点になる。
(もしかして、さっきのお菓子…)
すでに一欠けらも残さず腹の中に消えたクリーム入りの揚げ物を思い出し、サフィーアは青ざめた。
(お金払ってなかったの!?)
「ちゃんと支払っただろうが。まあ、時間が経つと石ころに変わるやつだったが」
堂々と「偽金を置いてきた」と言ってのける辺り、彼の神経の図太さがうかがえる。
(ダハナシュ!!それはダメよ!ちゃんとしたお金じゃなきゃ!)
サフィーアが服をグイグイ引っ張るも、ダハナシュは戻るつもりなどサラサラないらしく路地裏に身を潜めた。
そこで警吏達をやり過ごし、一息つく。
「フウ、行ったか」
安全なのを確認し、彼は抱いていたサフィーアを地に下ろした。



