「アブリザ王妃。これは俺の母上だ。正妃ではなく側室だからあまり権力はないけれど、俺を生んだことで父上に寵愛されている」
第二王子シャールカーンの実母アブリザ。
元来控えめな性格の彼女は権力争いを嫌っており、世継ぎ問題に関してはゾバイダ王妃やブドゥール王妃の言いなり状態だ。
「母上は優しい方だよ。自分の意思が弱くて他人に流される嫌いがあるけれど、俺は母上を尊敬してる」
(シャールの母上かぁ…。会ってみたいな)
きっと息子と似て金髪美人なんだろう。
サフィーアが想像していると、シャールカーンがオマル王の名前の隣に新たな名を記した。
「王妃に関しては今の三人を頭に入れておけば大丈夫だよ。あと重要な女性は、フェトナー様」
(フェトナー様?)
「この方は父上…オマル王の妹君だ」



