砂漠の夜の幻想奇談


「ブドゥール王妃は美人だけどピリピリした方でね。怖いからあまり近づかない方がいいよ」


(え?そうなの?)


ちょっと怯んだサフィーアなど気にせず、サクサク説明を進めるシャールカーン。

続いて彼は「ゾバイダ」と書いた。

「第二正妃のゾバイダ王妃。この方はカンの実母だ。今、王妃の中で一番強い権力を握っているのは彼女かな」

カンマカーンの母親ゾバイダ王妃。

第三王子の息子を次代の王にしようと企み、勝手にシャールカーンをライバル視しているのが彼女だ。

「純粋なカンと違ってゾバイダ王妃は腹黒いから、会話するなら気をつけて」


(うう…この方も注意なの…?)


そして次にシャールカーンは三番目の王妃として自分の母の名を教えた。