砂漠の夜の幻想奇談


「サフィーア姫はまだお若いですから、これからですよ」

未だ発展途上。

これから成長するから大丈夫だと励まされ、サフィーアは羞恥に俯いた。


(あう~!バレた!バレちゃったぁ!)


恥ずかしい思考を読まれ真っ赤になる。

大理石の温かさも手伝って身体がのぼせそうだ。

「サフィーア様、そろそろ身体を洗いましょう」

主の様子を察したドニヤが助けに入る。

断る理由もないため、サフィーアはドニヤに従い台から降りた。


「……シャールカーン王子は…」


ノーズハトゥがサフィーアの背中に言葉を送る。

シャールカーンの名前が出てサフィーアは振り返った。

「どんな貴女様でも愛しく思っておいででしょう。自信をお持ち下さいな」

どこか寂しげに微笑するノーズハトゥザマーン。


その表情はサフィーアの胸に強く引っ掛かった。