砂漠の夜の幻想奇談


「お隣り、よろしいですか?」

ニコリと微笑まれる。

サフィーアは慌てて起き上がり、台の上に正座して緊張気味に頷いた。

「ありがとう。急な宴だから、慌てて入りに来てしまいました」

苦笑しつつサフィーアの隣に座るノーズハトゥ。


(ノーズハトゥ様。シャールのいとこってことは、王族だよね)


綺麗な人だ。

サフィーアは純粋にそう思った。

長い黒髪は絹糸のよう。

肌の白さはアラバスター。

声は湧き出る泉のように響きが心地好く、瞳の煌めきは夜の星。


スタイルだって申し分ない。

サフィーアは自分の胸とノーズハトゥとのをこっそり見比べて落ち込んだ。


(うう~…どうしたらあんなに大きくなるの…?)


こっそりだったはずが、いつの間にかガン見していたようで、サフィーアの視線に気づいたノーズハトゥが控えめに笑った。