「シャールカーン!」
「父上!」
やはり広間で待っていた息子に駆け寄り、抱きしめる。
数ヶ月ぶりの父子の対面。
二人とも笑顔だった。
「おお、シャールカーンよ。よく来てくれた!」
「父上、お久しぶりです。お身体は大事ないですか?」
「うむ。至って健康体だ。問題ないぞ」
オマル王は息子の肩をポンと叩いてから離れると、シャールカーンと共にやって来たサフィーアの方を向いた。
「ほうほう、この娘が例の…」
ベールで目元以外は顔を覆っているが執拗にジロジロと観察してくる王様にたじたじ。
サフィーアは緊張MAXで震えそうだった。
そんな寵姫の様子に気づき、シャールカーンが助け船を出す。
「父上、そんなに見ないでやって下さい。彼女は男性に不慣れでして」
「おおっ、すまない!ベールの内側に隠された神秘を想像するのに、つい夢中になってしまった」



