砂漠の夜の幻想奇談



(やっぱり、熱いわ!)


熱がある。

よく見ればシャールカーンは顔に汗をかいていた。


(熱が出たのね!?どうしよう…!お医者様が置いてったお薬に熱を下げるものはあったかしら…!?)


慌てて立ち上がり、テーブルの薬を確認する。


(包帯に傷薬、これは痛み止め……うう、ないかも…)


とりあえず、熱いなら冷やせばいい。

サフィーアが厨房から氷をもらって来ようと思ったその時。


「サフィーア様。朝食をお持ちしましたが、こちらで召し上がりますか?」

丁度ドニヤが大皿を抱えて入ってきた。


(ドニヤ!!)


サフィーアは小走りでドニヤへ近寄ると、大皿をテーブルに置かせてから彼女の手を取り、シャールカーンのもとへ誘導した。

「サフィーア様?」

疑問に思われたが口で説明できないため、ドニヤの手をシャールカーンの額に当てる。