納得する様子を見せてから、何を思ったのか、ダリラは再び口を開いた。
「コンスタンチノープルと言えば……そこの王様には十二人の息子がいるとか」
「災厄(ワザワイ)の母」とあだ名される乳母のピンポイントな発言にドキリとするサフィーア。
「十二人も!?わあ、兄弟が多くて楽しそうですね」
悪意など微塵も感じさせない表情でカンマカーンが笑う。
「しかし、ある日その十二人の王子全員が忽然と姿を消してしまったと、噂で聞いております」
「え!?本当なんですか?サフィーア姫」
頷いて平気かサフィーアが躊躇っていると、ダリラが先制攻撃をしかけてきた。
「確か今、王宮にいらっしゃるのは姫君のみのはず。そう…丁度サフィーア様くらいの…」



