砂漠の夜の幻想奇談


何のことかと頭に疑問符を浮かべ、勧められるままに木立の隙間へ顔を寄せた二人。

彼らが目にしたものは、惜しみ無く裸体をさらけ出して泉ではしゃぐサフィーアの姿だった。


「なっ…!!」

「サフィーア…!」

驚愕。

カシェルダは顔を真っ赤にし、慌てて後ろを向いた。

対してシャールカーンは驚きはしたものの、サフィーアの愛らしい裸体に見惚れ、目をそらさない。

「泉の中に、清らなる銀(シロガネ)を見たり――。美しいね……さすがサフィーア」

「ほう、シャールカーン王子は話のわかるお方だな。それに比べて…」

ダハナシュは生真面目な護衛官の方を横目に見た。

「申し訳ございません、姫…!!」

脳裏から離れない眩しい素肌を思い出し、自責の念に駆られて一人うなだれるカシェルダ。

「あっちはダメだな。駄犬には刺激が強すぎたか」