こうしてサフィーアが泉で水浴びを楽しんでいる時、男性陣は近くの中庭をうろついていた。
「いないみたいだね」
「ああ。いなければそれでいい。いた方が問題だ」
ダハナシュが見当たらないことにカシェルダは安堵の溜息をついた。
「お前はそろそろ戻って執務をしたらどうだ?バルマキーが泣くぞ?」
「バルマキーは優秀だからね。俺が午前中ふらふらしてても泣きべそなんてかかないよ」
「それなら…」
カシェルダが腰の三日月刀を抜いた。
「今からするか?決闘を」
刃の切っ先をシャールカーンの喉元に向け、挑発。
「いいよ。受けて立とうじゃないか」
売られたケンカは買う主義のシャールカーン。
不敵に微笑み帯刀している剣に手をかけようとした瞬間――。



