「あれの半分はシャールカーン王子目当てですが、残る半分はカシェルダ目当ての侍女なんですよ!」
なぜか胸を張って言い切ったドニヤ。
(へえー、そうだったのね。ならドニヤはカシェルダ派ということかしら)
呑気にそんなことを考えていたサフィーアに対し、ドニヤは不敵に微笑みながら言った。
「ですがサフィーア様。ご安心下さい。王子はもちろん、カシェルダもサフィーア様にゾッコンですから、彼女達にヤキモキする必要はございませんよ。その証拠に、ご覧になっていて下さい」
ご覧あれと言われサフィーア、そしてカンマカーンは窓から中庭を注意深く見守った。
数分後、やはり今日も互いにスタミナ切れで倒れ込む王子と護衛官。
すると、荒い呼吸で起き上がる気力もない彼らに待機していた侍女達が一斉に群がった。



