こうしてカシェルダと二人、ラクダに揺られダマスへと行くことになったサフィーア。
ギブアンドテイク主義のダハナシュは、サフィーアが潤んだ瞳をしても気を変えることはなく、「砂漠の旅は危険だろうが頑張れ」と励ました後、早々に消えた。
よって現在、塔から出て来た二人は王子達に見送られ、ラクダを進ませている。
遠くまで来ても最後まで手を振り続けているコスティに、サフィーアも振り返しながら、彼女は手綱を握るカシェルダに尋ねた。
「また近いうちに兄上達に会いたいわ。来ても平気かしら?」
「あまり塔には近づかない方が良いでしょう。いつ魔神が戻ってくるか、見当がつきませんからね」
「確かに…そうね」
とうとう、コスティの姿も見えなくなった。
月明かりや星を頼りに砂漠を進む。



