シュシュ~番外編①~

誰にも打ち明けていない悩み事。

半年経っても、私を抱こうとしない龍之介。

…本当に、私を愛しているのだろうか?

そうずっと思っていた。


「・・・おい、美織に何言った」

・・・・。

私の後方から、低い、怒ってる声が聞こえてきた。


「何の用です、星野社長」

「…龍之介さん」

そっと振り返れば、そこにはさっき宣言した通り、

龍之介の姿がそこにあった。


「こんな傷ついた顔してる美織の顔は初めて見たぞ。

一体、何を言った?」

そう言って大泉社長を睨む龍之介。

でも、大泉社長は、ビクともしていなかった。


「すべての元凶は、星野社長、貴方ですよ」

「・・・何?…詳しい事は、帰って聞くから、帰ろう美織」

少し不安に駆られながらも、毅然とした態度で言った龍之介。

龍之介は、私の手を掴んだ…が。



「…美織?」

「…龍之介さんとは帰りません」

「何言ってる?」

「一人で帰りますから」

私はカバンを掴むと、レストランを飛び出した。

それを追いかけて来たのは・・・