…不覚にも、その言葉に、ボッと、

顔が赤くなった。

まさか、オーナーがそんな事を言っていたとは・・・

・・・そうか。あの時だな。

オーナーが、美織に耳打ちしてた時だ。

でも、それだけで、顔が赤くなるだろうか?


「・・・驚いた」

目を丸くした美織だったが、フフッと笑いだした。


「・・・何笑ってる?」

オレはその場にあった、水を少しだけ飲んだ。


「龍之介さんでも、表に表情を出すんですね」

「・・・」


「いつみても、キリットしていて、完璧だったから。

赤くなったり、そうやって、少し焦ったり…だから嬉しいんです」

「…嬉しい?」

・・・なぜ?


「龍之介さんも、私と同じ部分があることが分かったから」

「…当たり前だ、オレだって人間だぞ、心安らげる相手なら、

表情も表に出す」


「…心安らげる・・・」

「…美織以外で、こうやって普通でいられるのは、家族と、東吾位だ」

「…私も、その中に入れるんですか?」

「…バカ、むしろ、お前が一番だよ」

「///!!」