シュシュ~番外編①~

「あんな男の言葉に、赤面するな」

「・・・・」


「お前の好みは、ああいう男なのか?」

「?!!」

私は驚き顔を左右に振る。


「…じゃあなぜ、あんな顔をした?」

「…言えない」

「何?!」

「・・・」


…だって、絶対言えないよ。

オーナーは、龍之介の事を言ったのだ。

この店に、女性を連れて来たのは私が初めてだと。

『貴女の事がよほど好きで、大事な方なんでしょうね』・・と。


嬉しさと、恥ずかしさで赤面したなんて、言えない。


「…オレが美織を好きだと言ってもか?」

「・・・へ?」

突然の告白に、驚きを隠せない。

オーナーの言葉が当てはまってしまってる言葉だ。

・・・ありえない、私なんか。


「ずっと、ずっと、美織だけを想ってきた。

それなのにお前はオレに脅え、近寄りさえしない・・・

他の男には、笑顔も見せるし、会話も楽しそうで・・・

どれだけ辛かったかわかるか?」


「・・・うそ、」