シュシュ~番外編①~

「とってもおいしい料理、ありがとうございました」

会計に立っているオーナーに向かって、お礼を言う。


「いえいえ、楽しめたみたいでよかったですよ」

そう言ってオーナーは笑った。


「それじゃあ、また来ます」

「はい、またのお越しをお待ちしております」

そう言って、先に龍之介が店の外へ。

私もその後ろをそそくさと追いかける。


「・・・あの」

「・・・え?」

出ていこうとすると、オーナーに止められた。


ボソボソ・・・

私の耳元に何かを囁いた。

///!!

顔から耳の隅まで、真っ赤になった。

なかなか外に出てこない私が気になって、龍之介が再び、

中に入ってきて、

真っ赤な顔の私の耳元で囁いてるオーナーを目撃。


その途端、超不機嫌になった龍之介。

そんな龍之介が、私とオーナーに向けて、睨みを利かせる。

その怖い顔に、オーナーは笑顔が引きつっていた。

私は蛇に睨まれたカエル状態。

そんな私を、龍之介は、ガシッと手を掴むと、車に連れ込んだ。