仕事を始めるも、なかなか順調に進まない。
その理由は、オレが一番よく知ってる。
・・・そう、美織にしてしまったキスの事。
彼女はどう受け止めたのか?
何の言葉もなく、してしまったキスには、
愛が感じられない。…オレの愛など、きっと届いてはいないだろう。
気まぐれでしかないと、美織は思っている。
いや、あのキス自体、ないものにしたいと、思っているかもしれない。
「どうした、龍之介?」
書類をデスクの上に置いた東吾が、心配そうな顔で、
オレに問いかけた。
「…今は、仕事中だぞ、会社では、社長って呼べよ」
不機嫌そうにボヤくと、東吾は笑った。
「ぁ、悪い。でも、今までずっと、それで呼んできたんだ。
直すのは無理だよ…他の会社の人たちの前以外は、このままでいいだろ?」
「・・・ったく。しょうがないな」
「・・・で?今不機嫌な理由は?」
「・・・」
オレのちょっとした表情の変化で、東吾は、何でも分かっちまう。
ありがたいが、こういう時は、厄介な男だ。
その理由は、オレが一番よく知ってる。
・・・そう、美織にしてしまったキスの事。
彼女はどう受け止めたのか?
何の言葉もなく、してしまったキスには、
愛が感じられない。…オレの愛など、きっと届いてはいないだろう。
気まぐれでしかないと、美織は思っている。
いや、あのキス自体、ないものにしたいと、思っているかもしれない。
「どうした、龍之介?」
書類をデスクの上に置いた東吾が、心配そうな顔で、
オレに問いかけた。
「…今は、仕事中だぞ、会社では、社長って呼べよ」
不機嫌そうにボヤくと、東吾は笑った。
「ぁ、悪い。でも、今までずっと、それで呼んできたんだ。
直すのは無理だよ…他の会社の人たちの前以外は、このままでいいだろ?」
「・・・ったく。しょうがないな」
「・・・で?今不機嫌な理由は?」
「・・・」
オレのちょっとした表情の変化で、東吾は、何でも分かっちまう。
ありがたいが、こういう時は、厄介な男だ。