しどろもどろになりながらも否定をしたが、怜には効かなかった。 「やばい」って思ったときは時すでに遅し、あっという間に怜との距離はぐんと近くなる。 「言えよ、誰とデートすんの?そんなめかしこんでいくような相手なの?」 怜の顔が目の前にあり、少しでも動けば唇が触れ合いそうな至近距離。 首をわずかに振るけれど、彼は離れてくれそうにない。 「俺の言ったこと忘れたの?馬鹿だもんね、結菜は」 耳をかりっと甘噛みされ、思わず身体がびくっと跳ねる。