苦しくなり口を僅かに開けると、待っていたかのように彼の舌が入り込んでくる。 口内を侵すように動き回る。 「はうっ…れっ…いっ…」 酸欠状態になり、立っているのがつらくなってくる。 もうだめ―がくんっと膝から崩れ落ちる。怜は私の体をとっさに支える。 私は肩で息をしているのに、怜はケロッとした顔で、しかし、目は相変わらず冷たいまま私を捉えて逃がさない。 「結菜はなんもわかっちゃいねぇ」