「はぁー…どこ?」

「え?に、二階の廊下…」

「わかった。見てくるからちょっと離れてくんね」


言われて、自分が怜に後ろから抱き着いていたことに気づく。

恥ずかしさで何も言えないまま、静かに頷いて離れた。


怜は何事もなかったかのように二階に上っていく。


怜を意識してから、今まで私は無意識に恥ずかしいことをしてきたのだなぁと少し反省をする。


べたべたして、鬱陶しいって思われてもいいはずなのに…怜は突き放さないでいてくれてたんだなぁと嬉しく思う。