「えっ!ほんと?忘れてた!ってことで蘭ばいばいっ!」 私は逃げるように岳君のもとへ。 彼は同じ風紀委員会の仁平 岳。翔己君と同じクラス。私とは一年の時同じクラスだったのです。 私のことを"結ちゃん"と呼ぶ唯一の男子 「結ちゃんのことだから忘れてるだろうなーって思ってたよ」 「えへへ、ごめんね」 「いーのいーの」 言いながら頭をわさわさと撫でてくれる。 大きくてかたい、男の子の手で… ふっと脳裏に浮かぶ昨日の抱きしめられた時の手。