「もういい」 それだけ言い、怜は私と距離をとった。 「れ…「結菜はさ」 私が話そうとすると、声を被せて怜は話を続ける。 「結菜は、誰もいいんじゃないの?自分を甘やかしてくれるなら、優しく愛してもらえるなら。だから俺ともあいつともキスできるんじゃないの?」 ずきんっと心が痛んだ。 "誰でもいい" そんなわけはない、怜からのキスしか受け入れたくない。 「…え?待って。今、なんて言ったの…?」