怜はこの距離恥ずかしくないのかな?

怜の目はまっすぐ私をとらえている。
…悲しいような、怒っているような、安心したような様々な表情を浮かべた色をして。



「れっ…」


再び名前を呼ぼうとした瞬間―





再び目が合うと、怜は静かに微笑んだ。

「ごめん、今日は帰ろうか」


「う、うん…」



―帰り道はお互い無言だった。


いつものような言い争いもない、私たちの何かが…変わり始めた。