「ただいまー、お、怜兄来てる?勉強教えてー」


一階から聞こえた結人の声。

思わずばっとお互い距離を置く、心臓はまだドクドクと脈を打っている。



「…明日、行くなよ」



ぼそっと最後に言った怜の言葉。

少し苦しそうな声。そして…悲しそうな顔


怜が部屋から出ても、頭から離れてくれなかった。