クール女子と大泥棒が恋すると、





千歳side





この男のパンチを軽くかわそうと思ったのに、

目の前に飛び出してきたのは拳よりも伊緒だった。


次の瞬間、伊緒の体は大きな音と共にロッカーに叩きつけられた。

周りからは女子の悲鳴も聞こえた。



「ゲッ、せ瀬川大丈夫かよ!」


さすがの佐々木も伊緒の元に駆け寄った。



「…ック……ケホッ」



口を押さえていた手をどけると、

そこには数滴の血が落ちた。