「……弟って……。

もっと『あなたがミルなの!?』とか『運命かも!』とかあるだろ?」



「……ないです。」



「こんなに覇気のない目をした女子は初めてだ……。」



「……もういいです。自分で降ります。」



「ああー!ちょいまち!!」


宮野くんに制服のすそを引っ張られる。


「何!?」




「その……ちょっと助けて欲しいんだけど……。」



宮野くんは上目遣いで私を見た。