「組織、抜けたの?

どうしてそんな無茶……」



「お前みたいに、まっすぐに生きたいと思ったからだよ。」



「もう十分千歳はまっすぐに生きてるよ。

怪我するくらいなら組織にいたままでよかったのに……」



伊緒は今にも泣きそうだ。



「それでも俺は……」



伊緒の頬にそっと触れた。



「決めたんだ。お前を大切にするって。」



伊緒の唇にキスをした。



伊緒は恥ずかしそうに

「……ん……」

と返事をした。