千歳side




あれは伊緒が悪い。


だってあのスカート短すぎんだろ。


よく我慢した。俺。




その時、一本の電話が入った。


表示はボスだった。



「もしもし。」


『もしもし千歳?

今からアジトに来なさい。』


「…………分かりました。」




短い会話で電話は切れた。



ちょうど良かった。



俺も、


けじめをつけたかった。





「伊緒ー、俺ちょっと出てくる。」



「あ、そうなの……」




あからさまに声がしぼんでいった。



「夜までには帰る。」



微笑んで伊緒の頭を撫でると、

照れながら「気をつけて」と言った。