千歳side
ダルい体を引きずって、伊緒のあとを追う。
送る、って言えば良かったんだ。
別に何にもなければそれでいい。
もし何かあったら……。
そして、
地震の時ケンカした日、俺が逃げてきた川原にまで来た。
そこで見つけた。
「伊緒っ!」
俺は伊緒の上に乗るそいつを力一杯蹴飛ばした。
男の体は吹っ飛び、伊緒は解放された。
こいつ……
この野郎……
俺は地面にへたれる男の襟首を掴み、
持ってきた拳銃を額に当てた。
殺せ……
殺せ……
殺してやる……!!
「ケホっケホ……」
伊緒の咳で我に返った。
「伊緒……!」
伊緒の方に駆け寄り、上半身を起こしてやった。



