「……陽が……俺の言葉で……泣いた……。


やっぱり本当は俺のこと好きだったんだな!」



千歳が陽を抱き締めようとするも、


「触んな。」


と陽に一蹴された。




「あの子が泣くなんて……」


お母さんはすごく驚いていた。



確かに……私も陽が泣いたのを見たのはいつぶりだろう……。



「本当にいい人たちだったのね……。」


「うん……」




陽は新見さんに抱きついて声をあげて泣いていた。




その日、最後に撮ったみんなでの写真には

貴重にもまだ半泣きの陽が映っていた。