「千歳、そこのナイフ取れ。」


「取ってください、だろ?」



千歳が陽にナイフをゆっくりと差し出す。





『俺は母親と恋人を殺した。』






「……っっやめてっ!!!」





気づいたら千歳の手からナイフをはたき落としていた。




千歳も陽もびっくりしている。




「あ……の……ご、ごめん……」



「悪かった。

俺、もう学校行くから。」



千歳は朝ごはんを残して席をたった。