「あの……なんで番号なんか……」


『伊緒ちゃんが一番気になってること、
教えてあげようと思って。』


「えっ……!」



私が気になっていること。


千歳の目に映っている誰か。




「教えて……下さい……」



『いいよ。』



電話口の向こうで新見さんが微笑んだように感じた。



『あいつにはな、さや「何やってんの。」



心臓がはねあがった。



振り返ると、ドアの外には千歳が立っていた。