「深雪ちゃん、これ山谷さんとこに運んでくれる?」



「はーい」



返事をして、カウンターに駆け寄る。




「はい、店長力作のオムライス! 気をつけて持っていってねー」



そこには、キラキラオーラを振りまいてにこにこしている森さんがいた。




森さんは、私より3歳年上の大学生らしい。



髪は短めでダークブラウン、背も高くて……まぁ、俗に言うイケメン、らしい。



知らないけど。




「大丈夫ですよ。森さんみたいにおっちょこちょいじゃありませんから」



「いや、俺もおっちょこちょいではないからね? 相変わらず冷たいなぁ」